兎スポット「恩智神社」

この文書に関するご案内

大阪の恩智神社のレポートです。

目次
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http://tirukuru.jp/pyon/spot/onji/

神社の概要

恩智神社(おんじじんじゃ)
祭神
  • 大御食津彦大神(オオミケツヒコノオオカミ)
  • 大御食津姫大神(オオミケツヒメノオオカミ)
ご朱印
参道の様子を大きい画像で見る
住所
大阪府八尾市恩智中町五ノ十
電話
0729-43-7059

恩智神社由緒略記には、ご利益・功徳について以下のように書かれています。

御神徳(ご利益功徳)
当神社の大神は、人々が幸福に暮らせる為に必要な三大元(衣・食・住)を守護し、万民豊楽の守り神として古くより信仰をあつめている。
当神社は河内平野を望む形で西向きにお祀りされ、河内全体を御守護される神社であり、厄祓い(方除け・厄年厄祓い・災難除け)の神社である。
また、三韓征伐の際神功皇后の交通の安全を司さどった神様である。

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神社の様子

手水舎の兎を大きな画像で見る 写真で見るとあまり解らないんですが、結構長い階段をヒイコラ登って、すぐ見えるのが手水舎の二匹の兎さんです。

拝殿は、数年前に建て直されたそうで、とっても新しくて綺麗。でも実はこの神社、創建は470年ごろだそうなので、とても古い神社なのです。

拝殿の木彫りの兎を大きな画像で見る 拝殿の飾りにも兎の姿が(全体図)。

撫で兎を大きな画像で見る 脇に、可愛い撫で兎が鎮座ましましておりました。

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拝殿の中に入れて頂いた

社務所でご朱印を求めた際に、「兎に関係ある神社を回っている」と云う話をしたら、「拝殿の中にもウサギがいるので、ご覧になりますか?」と云われて、大喜びで入れて頂きました。ご祈祷などをして貰う訳でもないのに、宮司さんが色々説明してくださって感激でした。

拝殿の中にいたのは、木彫りの兎が2羽と、石造りの兎が2羽、そして昔から祭られていたと云う、御霊石を抱いた石の兎が1羽。拝殿の中ですし、ご好意で入れて頂いたものですから、写真撮影はしませんでした。宮司さんのお話では、本殿の中にも矢張り兎さんがいるそうなのですが、さすがにここは一般公開されていないようなので、お話だけ。

恩智神社のサイトにある「恩(めぐみ)の御霊石」を抱えているのが、その兎です。正面からの写真なんで、なんかちょっとクマさんみたいですが、兎でした、笑。

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卯辰祭りのこと

恩智神社のサイトにも写真がありますが(身代わりの人形)、秋のお祭りでは、兎形の御餅を神様にお供えするのだそうです。

恩智神社では毎年十一月ニ四日(御供所神事)、ニ五日(宵宮)、ニ六日(本祭)の三日間に秋祭りがある。戦前までは十一月下旬の寅、卯、辰の三日間行われていて、宵宮と本祭の日柄から、「卯辰祭り」とも呼ばれた。

ウサギの日本文化史 より。お餅と油揚げ団子を組み合わせて作った人形を用いるそうです。

少し長くなるのですが、この揚げ団子の兎について、 ウサギの日本文化史 に書かれている事が興味深いので、引用します。中略・強調はちるくるによります。

特に注目されるのは大ブトである。ブトとは(中略)油で揚げた餅や団子を意味し、また伏兎と書く例もある。それは真上から見ると、まるで伏した兎に似た形をしているから、こうした宛字も生まれたと考えられる。さらには仏教説話に伝わるように、帝釈天が食を動物たちに求めたところ、兎は何も探すことができなかったので、自らの身を火に投じて帝釈天に捧げ、この兎の行為に心うたれた帝釈天は兎を月に住まわせるようになったというが、兎形の餅や団子を熱油に入れて揚げる行為が右の説話の兎の行為に通じ、揚げてできた食品に伏兎の字がつけられるようになったとも考えられる。恩智神社の大ブトの体中には兎の好物である大豆が包み込まれている。恩智神社には中世以来、神宮寺があったから、社僧が兎の仏教説話を考慮して大ブトの神饌を供えだしたのかもしれない。

また、同書ではこの地域に伝わる伝承に着目しています。

その一つは、五月五日の端午の節句には村の各戸では茅巻を作らないという禁忌である。その理由として、昔村の者が家で茅巻を作っていたところ、兎が出てきて茅巻を巻く藺草で目を突いてしまった。かわいそうに思い、これからは家で作らず、宮サンで作るようになった。

(中略)

もう一つの禁忌は、現在ではすでに村の伝承としては消え去っているが、大正十ニ年刊の『中河内郡誌』に、恩智の農家では10月の亥の子の日には餅をつかない、これは恩智神社の神が猪を恐れる兎を使令としているためである、と記されている禁忌の記録である。

兎を食すのを禁忌とするのではなく、兎の為に特定の行為を為すのを禁忌とするもので、私が今まで調べた禁忌(兎に関する俗信参照)の中では見られなかったパターンです。つってもまだ碌に調べられてないので、この辺りも大きな課題だな(以上、独り言)。

同書は更に、兎神から農耕神への信仰の推移についての考察が述べられていて、大変興味深いです。如何せん内容がとても難しいので、もっと読み込もうと思います。

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お土産

カラフルなキーホルダーは、売り切れだったので写真だけ撮らせて貰ったと云う……。

また、兎が好きと云った事から、社務所の方に交通安全ステッカー(前述の通り、祀られているのは交通安全の神様でもあるので)を何枚か頂いちゃいました(全部見る)。

兎のステッカーを大きな画像で見る 特筆すべきは、白地に青い色で描かれた白兎のステッカーなのですが、これは夏祭りに用いられる法被の模様に使われている兎なのだそうです。

駅から大して距離がないんですが、坂道がかなりきつくて、ヒィコラ行って辿り着いたのですが、拝殿に入れていただいたり、ステッカーをお土産に頂いたりで、本当に行って良かったなと思いました。実はここの神社が兎に大いに関連があると云う事を知ったのは ウサギの日本文化史 を読んでからの事で、行くのもかなり直前になって決めた事だったりしたので、思わぬ素敵スポットで吃驚でした。

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2008年9月1日追記

「兎龍門」というのが、最近できたそうで、兎が更に増えたようです。下記ブログに詳しい写真がありました。

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参考文献

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